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さて。新たに始めた「ホットスタッフ空軍第外伝二期」。第一弾はこれ。

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素朴な疑問、「チヨミとジュバイ、どっちが偉い?」。
です。

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外伝二期は、一期と同じセカンドシーズン第二シリーズとなりますが。

本編を作った後から、付け足したものなので。最後にお読み下さい。
本編の設定を踏襲しているので、先に読んでも意味が分からないかもです。

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フランス空軍戦略部から招かれた、チヨミ・ルーセル元空軍大尉。

アラク共和国軍作戦参謀、イブン・ジュバイル(バラク君)空軍大佐。

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この劇中でも、エンディングを始め人事・官吏面でも「微妙な」立場を描いています。

「じゃあ、実際チヨミとジュバイ、どっちが偉いのよ」って言うと。
実はとっても「微妙」と言えるのデス。

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まずジュバイ君は、「そもそも論」として。

この国の空軍士官(武官)ですから、国の英雄ですが。
チヨミは言わば「呼ばれたお客」で、市民権すら持っていません。

極端な話、チヨミは犯罪に遭ってもこの国の法律に護ってもらえないのです。
(アメリカのような人権はありません)

ちなみに、「イブン・ジュバイル」という名は・・・。

中世オリエントで、周辺国から果ては中国まで旅行し。詳細な「見聞録」を残した人物の名前です。現代のイスラム文化研究に、大きく貢献しました。

「イブン」というは、アラビア語で「〜の息子」という意味で。つまり、英語で言うところの、「〜ジュニア」とか。「〜二世」と言ったところでしょうか。
もちろん劇では、この歴史上の人物との関係はありません。

PS.すみません、「イブン・ジュバイル」と「イブン・バットゥータ」が逆でした。中国(元朝)まで行った(本当は着かなかったと言われる)のはイブン・バットゥータです。
どちらも「旅行家」なので、同じような見聞録を示しましたが。イブン・ジュバイルの方が先です。 ドール「知ったかぶりね」 作者「面目ね」。

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勿論、特権行使すれば。逆にチヨミは相当の犯罪を犯しても処罰されないし。
何かされたら、「この人が犯人よ」と言えば。例え明らかな冤罪でも、チヨミの主張が通ってしまいます。

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で?
ジュバイ君は空軍武官で大佐なのに対して、チヨミは元大尉。比べるまでも無いように思えますが・・・。

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ジュバイ君は、数ある軍事基地総司令に付いている「いち作戦参謀」に過ぎません。
また。このアラク共和国は、まだまだ古い慣習を引きずっていて。官職に対して「家柄」が影響するのですが。

ジュバイ君は無名の家柄で、いわゆる「叩き上げ」ですから。幕僚本部にも「コネ」がありません。
(まぁ、こんなジュバイ君に、チヨミは惚れたのですが・・・。)

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一方のチヨミは・・・。
実はアラク共和国が、フランス空軍から「国を挙げて召還した、最重要人物」なのです。

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チヨミは最終階級こそ大尉ですが。フランス国内では、この階級では語り尽くせない、実は、たいへんな武勲の持ち主なのです。

チヨミはフランス空軍戦略部調達局に配属後、すぐに「エグゾセ対艦ミサイル」に目を付け。
半ば強引に、実戦配備を「ねじ込み」ました。(予算を「ぶん取って」来ました)


チヨミは、少女時代の方が「落ち着いていた」というタイプかな。

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ちなみに、この頃世界は既に・・・。
「ミサイル絶対主義」が崩壊しつつあり、「対艦ミサイルなど使い物にならない」という気運に包まれていましたが。

この直後に、イギリスとアルゼンチンの間に「フォークランド紛争」が起こり。この「エグゾセ・ミサイル」の威力が世界に、偉観無く示されたのです。

←ロッキードF104スターファイター戦闘機。

朝鮮戦争後、自動追尾ミサイルの性能が格段に進歩し。
何と、「全ての制空戦闘は、ミサイルで決着する」という、極端な戦略が支配的になりつつありました・・・。

このF104戦闘機などは、「最後の有人戦闘機」などのキャッチフレーズで、世界の自由主義勢力国に売却されました。(日本自衛隊も同様にです)

その後、この「ミサイル絶対主義」は沈静化し、この物語の時代を迎えます。

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この言わばエグゾセ・ショックは、その後のアメリカ海軍艦隊防衛戦略にも大きく影響し。
エグゾセを生み出したフランス軍に、多大な栄光をもたらした訳で。

もちろんアルゼンチンは敗れたものの、エグゾセの脅威はクローズアップされ。
このミサイルの調達を強力に押し進めたチヨミ・ルーセル少尉は、フランスの英雄的存在となったのです。

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← エグゾセ対艦ミサイルに被弾した艦艇。(これはフォークランド紛争ではありません)

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チョッと余談として。

アメリカからもエグゾセの大量発注が入り。このミサイルを発射したフランスのミラージュ戦闘機も評価されました。

ところでご存知の通り、イギリスとフランスは「仲が悪い(笑)」のですが。
当時イギリス空軍は、かの有名な垂直離着陸機「ハリヤー」を開発していました。


垂直離着陸戦闘機は、その戦略上、大変に有用な存在で。当然、各国共に真剣に、その開発に取り組みました。
結局、実戦配備に至ったのは、この「ハリヤー戦闘機」と、ソ連の「フォージャー戦闘機」のみでしたが。
フォージャーの性能はあまりに低く、実用としては、このハリヤーこそが「唯一の垂直離着陸戦闘機」だったと言えるでしょう。

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もちろんこの戦闘機は、後の「F35戦闘機」にも受け継がれる。「名機」です。
しかしこの時代では、まだまだその性能が低く。結果的に、このフォークランド紛争によって。

「ハリヤーでは艦隊防衛には無理があるのでは?」という疑念をもたらしたのです。

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ハリヤーは。あまりに航続距離が短く、広い洋上では行動範囲が狭すぎ。
装備も貧弱で、もちろんエグゾセ・ミサイルのような重装備は到底できません。

という訳で。
ある意味。イギリスの名を貶め、フランス軍の名を高からしめたエグゾセ・ミサイル。
そしてこの、「疑問視されていたエグゾセ・ミサイル」を。強引に導入させたチヨミ・ルーセル少尉。

という、逸話の持ち主なのです。彼女は。

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話を戻しますと。

そんな訳ですからチヨミは、アラク空軍全軍に対して影響力を持っています。

特に装備に関しては、冗談抜きに、チヨミの一声で決められるのです。

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但し。
F14戦闘機の導入は、チヨミ召還以前に。「ハセン大統領」が、いわば「見栄」で導入したものなので、チヨミの意向ではありません。

逆にチヨミはこのF14配備に、正直呆れていて、運用に当たっては。実際、「ヘキヘキ」しています。

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それ程このF14トムキャットという戦闘機は、「難物」なのですね(笑)。

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← フランス軍務省戦略部主計局への。
チヨミ・ルーセル22歳、「初登庁」の様子。

既に遅刻していますが・・・。

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ところで、予算を「ぶん取られる」のは主計局の方の筈ですが・・・。
主計局は軍官僚としては大人気の部署ですが、チヨミ本人の希望により、この後すぐに調達部に転属しました。
この頃の「ツテ」を使って予算をぶん取った、という噂も・・・。

まぁチヨミだったら恐らく。

制空戦闘能力・爆撃能力・価格等から考えて、「F16戦闘機」を選んでいたでしょうし。もしF16が戦略上、入手できなければ。ミラージュV戦闘機を導入していた事でしょう。

それに、最新鋭のF14戦闘機を「売り付けた」アメリカですから、F16だって導入できたに違いありませんし・・・。

まぁともかく。そんな訳で、チヨミとジュバイ。「平素」は圧倒的にチヨミの方が偉い、となります。

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劇途中からチヨミは、第88空軍基地の戦略参謀補佐として赴任し。

「補佐」ですから、ジュバイ参謀の下というふうに見えますが。
もともとこの人事は「兼任」であり、この基地に配属されていてもなお。

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チヨミは何と!。アラク空軍全軍に対する発言力は有しているのです。


あまり知られていない事ですが。フランス軍では昔から、昇級する度に、出来る範囲で少しだけ個人的要望が叶えられる。
という慣例がありました(ウソです)。通常は、「公用車が欲しい」とか「官舎をもっと上層階の部屋に」等ですが・・・。

チヨミの願いは前代未聞。「戦闘機に乗りたい」、しかも観光客のように一回だけ「乗ってみる」、というものではなく。
「ある程度慣れるまで」。「できればある程度操縦したい」。というものでした・・・。

↑ チヨミ大尉24歳。戦闘機搭乗のため。フランス軍第106空軍基地に到着して・・・。

なぜ106基地を選んだか?戦略家のチヨミが、田舎町で暇を持て余す筈ありません。
そう。ボルドーの海岸でバカンスして、カベニル・スーベニョン(ボルドーワイン)飲むためです。
実際、既にこの時点で、下に水着(ビキニ)着てるし・・・。さすがは戦略家、用意が良いです。

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今回のストーリーとは関係ない余談デス(セラより)。

「きょうかん」はクラレット(ボルドー)が好き。やっぱりラテン系なのね。


↑クラレット「シャトゥ・ラトゥール」。

わたしは断然バーガンティ(ブルゴーニュ・ワイン)。ゲルマン系だものねー。

ピノノワール。ギャメイ。うーん、しあわせ。チヨミ「チョッとそれ普通のブドウじゃない」。

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ところで・・・。

なぜこのような無茶な人事(チヨミの88赴任)が可能になったかと言えば。
「空軍傭兵部隊パイロットの頭数が、この頃にはだいたい揃った」、というのもあります。

つまり「チヨミ教官」の努力の賜物として、アラク空軍が軌道に乗ったのです。


チヨミ「アレッ外れちゃった。ワッ落っこちる。えーと、このホースは・・・」「すみませーん」。

ハッキリ言って、第106空軍基地司令官としては、チヨミ来場はいい迷惑。
さらに、基地の担当者にとっては「大迷惑」でしたとさ・・・。しつこいようですが水着ですよ!

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そんな功績もありますから、チヨミは第88基地という。「いち基地」に赴任しても、アラク全軍に指令できるのです。
実際、アラク正規空軍含むアラク空軍全軍の兵器調達は、チヨミの一存で決められますし。
空軍だけでなく、「防空」の観点から。

何と。陸軍装備に対しても、大きな影響力を持っているのです。


チヨミ「さーて準備万端!」「今回は、ゲロ吐かないですむかなっと」。
担当者「美人なのに、どうして吐くまで頑張るんだろ・・・凄いなぁ」。

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チヨミ「さーて、吐かなくなったぞっと」 「お次はドッグファイトね」。

担当者「勘弁して下さいよぅ、私には妻と子供が」
     「妻と子供がいるデスよぅ」。
     「問題が起こったら、妻と子供が、妻と子供が!(涙)」。

とは言え・・・・・。ヤッパリ、チヨミは外国人・・・。

この微妙な「立場」が、劇終盤に露呈します。

もちろんアラク政府関係者は、ジュバイとチヨミの関係を承知していました。

だからこそ、「セイレーン・バルナック(セラ)」の説得に、ジュバイ大佐を差し向けたのです。

だからこそ、チヨミは「アラク政府は卑怯」と思ったのです。

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アラク共和国という、一国の運命を描いた壮大なドラマ。「ホットスタッフ空軍」。
実は。作者としては・・・。

複線を張ったり、「引き伸ばし」をすれば。この物語は、いくらでも伸ばすことができます。
なにせ「一国の運命」を掛けたドラマですから。「長編物」にも出来るのです。

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最後に。

とは言え・・・。
作者の心は、既に次のドラマに移っていますかねぇ。

何と最近、「ジョージブッシュ大統領」フィギュアと・・・。
これまた何と。「ウサマ・ビン・レイディン(ラディン)」のヘッドを入手してしまいました。

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そう。
「バラク・オバマ大統領」「ウサマ・ビン・レイディン」「ジョージブッシュ大統領」。

ビッグスリーが揃ってしまったのです。

空軍の物語を作るのに、この三人を入れない「通り」はありませんよね。

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恐らく。この三人は・・・。
私(作者)の生きている時代。つまり現代世界で最も強い影響力を持った人物でしたし。

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「後世の歴史家」にとって、この時代で、最も重要人物として研究され。
もちろん学校の教科書にも載る、「歴史的群像」となる事でしょうからね・・・。

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