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さて、今回は遊び半分で題名など付けず。そのまま本題に入ります。
ご存知の方も多いかと思われます。と言うより、アクションフィギュアのフリークなら、誰でも知ってる。ある意味、「常識」ともいえるでしょうか。

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まぁフィギュア本体の名前は関係ないのですが、某クールガールのベレー帽です。

名誉のために記しますと、こちらの商品は劣化をキチンと謳っておりました。
値段も特価だったので、自身、「写真撮影なら別に問題ない」と承知して購入した訳です。

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でも。これが「新品」という名目で販売されていたらどうでしょう?

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こちらは「ヤフオク」で購入した品物です。見事に劣化していて、末期的状態(ボロボロ剥げ落ちる)になっていました。

これでも「新品」というタイトルなのです。

タイトルを表記したいのですが、検索掛けるとヤフオクの紹介サイトがヒット(ウェイバック・ヒット)する可能性があるので控えます。
ヤフオクを見れば分かると思いますが、やたらと「新品」とか「未開封」の文字が躍っています。

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法的にこれは、明らかにグレーゾーン ※ です。オークションでは、「違法」ではないかも知れませんが、「商法」で言ったら明らかな違法です。
新品なら、明らかな「債務不履行」。「ノークレーム・ノーリターン」等。民事法廷では相手にされません。
ですが、ヤフオクの販売者は、そのほとんどが一般人のため、商法ではなく、民法しか適用されないためこうなるのです。(「ホットスタッフ購入」のページでも記しましたが、だからこそ「オクション事例」は弁護士が敬遠するのです。)

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ポリウレタンは主に「加水分解」によって劣化します。じゃあ湿気を遮断すれば良いかと言うと、そうとも限りません。

「光化学性」もあるため、光に当たるだけでも劣化します。ブリスターの中で密閉されていても、店頭で陳列されているだけで劣化します。
「光に当てなければ?」。残念ながら、微生物の働きでも劣化するので。製造工程を「無菌」にしなければ防げません(いわゆる生分解性)。
「P4無菌室で製造すれば」。熱でも劣化するので、常温でも徐々に来ます。冷凍室に入れれば何とか・・・。かもです。

ちなみに、作者の乏しい知識からすると。重合体の塩ビ、つまり「ソフビ」とは対照的ですね。
塩化ビニルは、そりゃ直射日光に長時間さらせば、モロくなりますが。耐食性に優れ、汚い水中でも劣化が遅いですからね。水道管とかね。

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さておき。
「なぜ、おもちゃは。この問題が深刻なのか?」。またまた登場。「法的根拠」です。

「包装紙」「包装材」「その他容器全般」には、「材質明記」の義務があります。
包装・容器材は、必然的に。「中身を使い終われば、捨てる」からです。

そう、「分別」のためですね。

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あと、法的に義務付けられているかは定かでないのですが。
衣類には「クリーニング・マーク」が付いているので。まぁ素材の明記ではありませんが、大体検討が付きます。

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でも、そう。
オモチャの場合、「口に入れた時」「触ったとき」の「毒性」等の観点から。製造者責任が問われる事が考えられますが。「表示」の義務は、見ての通り無いですよね。

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もっと深刻な事に、「特定商取引に関する表示(旧訪問販売法)」を行っている、キチンとした。ネット販売業者から購入したとしても。
「年経劣化」は保障対象外となる可能性が高いです。

届いた時点で劣化していなければです。

オモチャの販売業者・販売店で、「三年間無料保障」など。
聞いたことが無いですものね。

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そんな訳で。
これだけ大々的に「風呂敷」広げた割りに、成果が残せなくて申し訳ありませんが。
「エンドユーザー」にとっては、「打つ手無し」となります。(製造関係者にコネでも無い限りね)

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※ 「違法」ではないのに、何故「グレーゾーン」?。

まず、このボロボロ・コートが「新品」。それにこれと同じような商品を手にしていますし、これ程酷くは無くとも、これに順ずる例も見ています。
素人が見ても「おかしい」と思いますし、何より「返品・返金ができない」。

これが「グレーゾーン」と記した理由です。

法律の趣旨からすれば、販売目的の紹介文は、「誇大表現」「曖昧表現」等をしないよう謳っています。
つまり、違法では無いかも知れませんが、法律の趣旨に反して、この場合での「新品」の表現は曖昧なのです。

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実は、法的「新品(不特定商品)」の定義するところは、いわゆる「新品」を指していません。十年前に生産した在庫でも、「新品」として全く問題無いのです。
もっと言うと、ここからがややこしいのですが。法的「新品」は、「商品の状態」をも指していません。悪い状態でも構わないのです。

ちょっと信じられないのですが。
法的「新品」とは、商品の状態ではなく。商品の「返品」「返金」「保障」等の、難しい言葉で「債務履行義務」を定義しているのです。

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つまり、「別に、ボロボロを新品として販売しても構わないけど。そんな事したら信用ガタ落ち、返品の山だよ。責任とって下さいね。」
これが法律の定義している部分なのです。

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この、「ネット・オークション」全盛の時代に異を唱えるなど。このサイトの作者は「どうかしている」。
ヤフオクで、日本中の人達が幸せになっているのに、「冒涜だ」。

このページの結論は。材質表示の無い、「オモチャ素材に、エンドユーザーは打つ手が無い」と結論付けました。
それから。これまでの古物店・リサイクルショップの「古物」は、「店頭で、買主が確認する」ことができました。

一方で。
材質表示が無ければ、私たちエンドユーザー(一般消費者)は「打つ手無し」。
ネットオークションの、たった「三枚の写真」で判断しなければ、「買う側には打つ手無し」。

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つまり、もともと私たちエンドユーザーと言うのは、弱い立場なのです。
だから民法570条の「瑕疵」の定義は、「完全に売主責任」を謳っている。「不具合」「商品状態」の説明義務を謳っているのです。

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法改正に拠るものなのか、時期を同じくして。ネットオークションで突如、数年前より。「新品」の文字が躍るようになりました。
おそらく、「不特定商品(特定商品)」の表現の関係上。オークションでの「新品」表示が可能になったのでしょう。

でも、例えば全国チェーンの「ハード・オフ」へ行くと、凄くきれいでも「新品」という文字を見ませんね。
個人同士の取引に、「新品」という言葉は使うべきではない。法的合法でも慎むべきではないか。これが作者の結論です。(盗品防止の観点からも)

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