category 4

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「カテゴリ0」から「カテゴリ3」までの治療は、外科治療を伴う難易度の高いものです。
このような理由もあり。僭越ながら、来訪者様が「安易に」取りくまぬよう、ある程度の技術を携えて事にあたっていただくよう。

あえて「文書」を多く記載しております。

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この「カテゴリ4」は。
「小さな亀裂」を修復するカテゴリを予定しておりましたが。これはカテゴリ3と重複する部分が大きいし、来訪者様のご存知な記事が多く、特筆点が少ないので。

このカテゴリ4は、予定変更し、「ホットスタッフの洗浄方法」を取り上げます。

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ホットスタッフはご存知のように。
プラスチックと金属によって骨格を、「シリンコン・ゴム」で外皮を、それぞれ形成しています。
「お風呂」に入浴させて洗ってあげる方法が一般的ですが・・・・。

これは説明するまでもない方法論で、また。
一応、「サビ」防止の意味を含め。今回はこれ(入浴)以外の方法をご紹介します。

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こちらの記事はお読みにならなくても、今回の治療には差し支えありません。
(読み飛ばしてもOKです)

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アクションフィギュアの外皮に用いられる、「軟質素材」は、大きく分けて。
有機高分子の「無発泡ポリウレタン」と、無機高分子の「シリコン・ゴム」に分けられます。

軟質ポリウレタンは、硬化時間が短く、そのため「量産」に適し。その分製造コストも抑えられ、また比重も低く、製品を軽くできます。
その反面、加水分解による劣化はいまだ未知数の部分が否めません。

一方のシリコンゴムは。何より「無機高分子」。
つまり分子の中に「炭素結合」を持たないため、電気的に大変安定していて。直射日光・高温・高圧下にあっても、劣化が少ないのが特徴です。
(ただし、調質のため。有機化合物を含む、他の素材を混合している可能性はあります)

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そのかわりシリコンは硬化時間が遅く、生産コストが上がってしまうのが難点です。
家電製品で、パッキンに「シリコンゴム」が使われていたら。それは高級かもです(笑)。

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どちらも高分子なので、重合反応の際に。分子レベルでは間違いなく、エネルギー状態の低い状態に「遷移」しており。
つまりこれ以上反応しない(あまり)ため、化学反応を伴う「塗装」「接着」が困難であり。

逆にこれが、ガレージキット(レジン・フィギュア)の塗装を困難にする原因であることは有名ですね。
(「レジンキットをプラモデルの感覚で作って失敗した」人が多いでよね(笑))

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これは要するに、いわゆる「色移り」しない事を意味しています。

が・・・。

ガラス体のため、固体や金属体と異なり。「高分子の間隔」が不規則で。間隔の広いところに小分子が入り込む現象が見られ。
逆にこれを利用すると、「通過する分子を選択」する事が可能であり。海水の淡水化装置(シリコン・フィルタ)等も可能になり、極めて有用なのですが。
こと、アクションフィギュアにおいてはこれがあだとなり。

結論として、若干の「色移り」が起こってしまいます。

(理論的には、化学反応していないので。完全に「染み抜き」ができるはずですが?実際は・・・。)
(またシリコンゴムが固体なのかアモルファスなのか、それともガラス体なのかは定かでありません。詳しくはウィキしてください。)

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この現象を抑えるには、比較的分子間隔の狭い、尿素系・フェノール系樹脂が一般的で。例えばメラミン樹脂・ユリヤ樹脂等があり。
実際、例えば手持ちのBBiの「ブッシュ大統領」も、クラックの入り方からしてフェノール樹脂です。
(フェノール系樹脂は、重合触媒剤に「ホルムアルデヒド」を使うため。一時期大問題となりましたが、多分、安全だと、今ではされています。)

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前置きは長かったのですが。
内容的には、初心者の方を対象とする。難易度の低いもの。つまり「のうがき」を除けば、かんたん・かんたん、です(笑)。

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まずは。意外と厄介な、「繊維の付着」です。

ホットスタッフの外皮は・・・・。
お持ちの方はご存知の事と思われますが、触ると「吸い付くようなモチ肌」であり。
まるで人肌のような・・・、なんと言いましょうか? ドール「やめーい!」 作者「まだ何も言ってないって」 ドール「赤・・・」。

繊維が吸い付きやすい」。厄介なものです。作者「必然的に触るだけで、ムラムラムラ・・・・」 ドール「やめーい!」。

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これに有効なのが、「アクリル樹脂スポンジ」です。
水槽飼育の「物理ろ過フィルター」、お台所の「スポンジ」等が使えます。

細かく切って使えるので、アクリル・スポンジの方が使い勝手が良いかもです。上写真は、5センチほどに切った、アクリル・スポンジです。

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完全に取るには相応の「根気」がいるので。あまり「神経質でない人」向けでしょうか(笑)。

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お次は、もっと厄介な「色移り」です。

まぁこれも、現象からすれば、「付着」に他ならないのですから。
理論的には前記の方法で対処できる筈ですが、付着物がより小さいため、その分取りにくくなるようです。

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そこで登場するのが「パーツ・クリーナー」です。
但し注意!!です。

通常。
外皮表面に付着した物質は、繊維や顔料・染料であり。これらは分子レベルから比べれば「大きい」もので、通常、シリコンゴムに染み込む事はありません。

しかし、パーツクリーナーは強力な有機溶剤のため。付着物の材質により、これを溶かして小さい分子に分解してしまい。
そうなると、おのずと、シリコン内に染み込む危険性を持ってしまいます。

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作者の経験則からは、そのような心配は無いように思えますが。断定はできません。

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ゆえに作者は。
「染み込ませないよう」。エアーで吹く事を避け。ティッシュで拭き取るよう心がけています。
(エアーで吹くと、その圧力で、分子間に入り込んでしまうかも。です)

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買ったときのように「ピカピカ」です(嬉)。

最近のアクションフィギュアは、色移りを防止するため。
安価なスチロール樹脂やABS等を避け、前記のフェノール系樹脂や塩素系樹脂(塩化ビニルなど)を使用する傾向があるのですが。

昔は大変だったですね。
完全に色移りが定着してしまうと、ペーパーなどで削り落とすしかないのですから。

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まぁ・・・。
逆にこれが「あだ」となって。アクションフィギュアの素体は「極めて接着困難」な素材が多く。修復が困難な物が多いようです。
(当サイト、カテゴリ0等でも。コレが原因で、悪戦苦闘しています(笑)。)

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