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今回は、本編とは関係ない。
予備知識と言いましょうか。トリビア的な、航空機知識を紹介します。

セカンド・シーズン「ホットスタッフ空軍外伝」の、セイレーン版です。

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題してセイレーン外伝
チヨミの、ひこーきトリビア」です。

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以前、「ホットスタッフ空軍外伝」ではエンジンを中心に。
主に技術面、あとは戦略面(戦闘機の用途=戦況への対応性)などを語ってきました。

今回は、旅客機を含めた、ひこーき全体の。あまり知られていない。
へー、そうなんだ。」を紹介したいと思います。

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第一章。「居眠り防止?!」、恐ろしく複雑な、航空機の度量。

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あなたが自動車を運転する際、最も考慮しながら運転する計器は何ですか?。

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ほとんどの人は「スマホ画面・・・・」、じゃなくて。まずは「スピードメーター」ですね。
航空機の場合、最も重要なのは「高度」です。

確かに「姿勢儀」も「スピード」も大事ですし、晴れていれば姿勢儀の方が良く見るし。
高高度を飛んでいれば、姿勢もスピードも関係無くなり。自分の「位置情報」の確認が最も重要かもですが。

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飛行機にとって一番重要なのは高度で。何故なら、高度が低下すれば即地面に衝突してしまうからです。

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実際にメーターを見てみましょう。

が「姿勢儀」 が「スピード」 が「高度計」 です。

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は「電子表示装置」で、実を言うと、2.3.4.と同じ内容を解りやすく。大きく表示しているものです。

1.はコンピュータ制御の情報を表示しているため、電源が落ちた時を考慮して。
緊急事態バックアップ用に、2.3.4.が用意されています。

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自動車は高度が関係ないので、ディスタンス(距離)と、スピードのみですが。
飛行機は空に浮いているので、機体の「傾き」も重要ですし。もちろん高度も重要です。

度量で言うと、車は、アメリカが「マイル」を使っていて。
日本人にとっては、「アメリカの車は分かりにくい」と感じる事がしばしばですよね・・・。

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では飛行機はどうでしょう。
航空機は当然、海を越え、他の国に行ける乗り物なので。自動車のような「排他主義」的な事は言っておられず。

第二次大戦後、真っ先に「統一単位」の制定が進められました。

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もちろん既にこの時期、メルカトールが「メートル法」を提唱しており。
フランスはもちろん、ドイツもこれを取り入れてため。工業立国の標準的度量となりつつあり。

時代的に言っても、メートル法を取り入れるのが順当ってもんなのですが・・・・。
結局、二つの理由から。「距離」「スピード」「高度」の単位が、バラバラの状態に落ち着いてしまいました。


フランス共和国が世界に誇る「メートル原器」。

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理由はつまり、船が当時(今も)「海里」。ノーチカル・マイルを使っていたため。
特に軍隊でこれと(戦艦と)同じ単位を使っていた。(まだ民間の航空機はほとんど無く、大半が軍用機だった。)

もう一つは、イギリス・アメリカという海洋国が大戦で勝利し。フランスがあまり主導権を握れなかったため。
海洋単位の海里が主流になり、フランスのメートル法が追いやられてしまった。っていうのが顛末です。

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戦後は民間機の需要が急増し。
大陸間の航空便も盛んになり、極めて「長時間」のフライトが当たり前になっていったのですが。
そんな中で自動操縦装置の「慣性航法装置」が実用化されます。

大戦直後の民間機パイロットは、当然空軍パイロットがほとんどだったのですが。
旅客航空会社も大きく発展してくると、軍用機のベテランパイロットからは、慣性航法装置は「軟弱」に映る部分もあり。


航空機の計器の単位
高度 距離(スピード算出用) 距離(絶対距離) 速度 垂直速度 燃料量
フィート feet
1ft = 0.3m
(ノーチカル)マイル mile
1nm = 1.82km
(陸)マイル mile
1mi = 1.6km
ノット knot
1kt = 1nm/h
メートル metre
1m = 1m/s
ポンド pound(lb)
1lb = 0.45kg

最も「恐るべし」は距離でしょう。初めて見る人には「意味わかんない」ですよね。

つまり、通常はノーチカルマイルは使わず。例えば空港までの距離とかは「マイル( mi )で表記し。
例えば 250kt で1時間飛ぶと 250nm 。という、計算の時に、ノーチカルマイルは使います。

また、1mi は正確に 1760ヤード なので。 3ft = 1ヤード で。1mi = 5280ft という事になり・・・・。
例えば 30°で上昇した場合。1:2:√3 という事で。 10,000ft 上昇すると 3.3mi 進む。等の場面で mi を使います。

これは冗談ですが。
度量単位がバラバラになり、計算が難しくなったのは。

慣性航法装置でやることが無くなったパイロットが、「居眠りをしないように、計算を難しくしたのさ。」

と。ベテランパイロットは揶揄したそうな・・・・。です。

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第二章。飛行計器の原理1 「姿勢儀」

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← まずは一番複雑なコレ、「姿勢儀」を行ってみましょう。

見た目はコレに似てますね。 →

カー用品店等で売ってる、方位磁石、
いわゆる「コンパス」です。

でも両者は、原理も違えば表記内容も全く異なります。

↓  まずは機体を「右」に傾けてみましょう。

すると ↑ このように。「中のコマ」がそのままで、(周りの)機体が右に回るので。
コマが左に回るように見えます。

 ← もちろん、機体の傾きで回る方向は、コンパスも同じです。

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↑ では次に機種を下げたらどうなるでしょう。

すると ↑ コンパスの場合。機種(自分)が下を向いて。

上から、中のコマを「見下ろす」かっこうになるので。
目盛りは下がり、コマの「上半分」が見えるようになります。

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↑ ところが「姿勢儀」の中のコマの動きは反対で。
コマの「水平の目盛り」が上がり。こまを「下から見上げるようになり」。

結果、コマの「下半分の茶色が見え」るようになり。あたかも茶色の「地面に向かっている」ように、表示されるのです。

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仕掛けは?

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← 姿勢儀の中には、「常に上を向く」。このような、コマのような物が。

このようなかたちで入っています。 →

この回転するコマの傾きのデータを。
「左右はそのまま」、「上下は反対」に動かして表示するのが。

「姿勢儀」です。

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第三章。飛行計器の原理2 「(対気)速度計」
と。簡単なので、一緒に「高度計」も

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 ↑ 青丸部分に、

 F16戦闘機の場合。

 「ピトー管」が付いてます。

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 ↓ 下の写真が拡大です。

次に「対気速度計」ですが、これは簡単です。
つまり「 ピトー管 」と呼ばれるパイプから入ってきた、空気の「圧力」を測定しているだけのものです。

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前方から受けた「 風 」の圧力と、次に紹介する「 気圧計 」との「 差 」を測定して。
前からどれだけ風を受けているか?、によってスピードを計っていているわけです。

つまり、地面との相対速度ではなく。
「絶えず動いている「大気」との相対速度」を測定しているので。結構な「誤差」を生じる訳ですが。

大気との速度を計っているので、「大気速度計」とも呼ばれます。

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最後は「高度計」ですが。
これは要するに、「気圧計」に他ならないものです。

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地球の大気は約 10m ごとに1気圧低下するので。
大気圧を表示すれば、「そのまま」高度計になるという仕組みです。

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チヨミ「いかがでしたか、飛行計器の原理」。「へー、と思った反面。意外と単純だ、感じた人も多かったのでは?と思います。」

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実際。今でこそ、電波を地面に照射して正確な高度を計測したりしていますが。
チョッと前までは、「これで十分」とされていました。気圧などは、簡単に一割ほどもの誤差が生じるにも関わらず、です。

なぜこれほどの誤差が許容されるかといえば、まぁ。
例えば、自動車等は 数十センチ 単位で側道との距離を目測しながら、道路を走行しているのに対して。なにより。

空は広い」ので、多少のズレは関係ない。ってのが本当のとこ、でしょうね。

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